当塾の教育理念
当塾の目的は、
です。
日本の現状
現在の日本の教育では、学校の授業で様々な問題を解きますが、ほとんど全ての問題には、当たり前のように一つの正解(答え)が存在しています。しかし、学校を卒業して、いざ社会に出てみると、仕事においても、生活においても、一つだけの正解(答え)があることなど、まずありません。このような何が正解(答え)か分からない実社会においては、自分自身でよく考えて判断し、目標を設定した上でその目標を達成するための計画を立てることが必要です。そして、その時その時において、最良の行動を選択することが出来る人こそが、高い能力を発揮して活躍し、充実した人生を送ることが出来ると、当塾では考えています。当塾では、そのために必要不可欠な力が「思考力」と「対話力」であると考え、この二つの能力向上を目指した授業を行っております。
当塾が考える思考力
思考力とは、「自ら考えることが出来る力」のことです。思考力が身に付いていない状態では、これまでに出会ったことのある出来事には対処出来ても、少し状況が変わり、考えないと対応出来ないことに対しては、何も出来なくなってしまいます。テストで言うなら、考える力のない生徒は、見たことのある問題は解けても、初めて見た問題や、ちょっと文章の順番などが変わっただけで解くことが出来なくなってしまいます。そうなると、成績を上げるためには、より多くのパターンを暗記する詰め込み学習をせざるを得なくなってしまい、効率良く勉強することが難しくなります。しかし、自ら考える力が十分に備わっていれば、無理な詰め込みなどせずとも、これまで得られた知識を、よく考えることで、様々な形に応用することが出来るので、成績を上げるのに、それほど無理をする必要はありません。つまり、思考力を身に付けた上で知識を詰め込めば、揺るぎのない「本物の学力」を身に付ける事が出来ます。
思考力を高める方法
思考力を高めるのに一番重要なことは「考える」という習慣を付けることです。これは体力を付けるのには、体力トレーニングを継続して行う必要があるのと同じことです。当塾では、講師は常に生徒に「なぜ」の問いかけをし、生徒に休みなく考えさせるように心がけています。また、1:1の個別指導を活かし、講師は生徒が問題を解いているところを逐一観察することで、生徒がどのように考えているかを常に把握し、その状況に応じた指導をすることにより、思考力を向上させています。このような指導を効率よく行えるように、当塾では、練りに練った思考力を駆使するオリジナル問題や過去の入試における良問を厳選し、使用しています。
当塾で重視している「考える」ということは、わざわざ身に付けるためのトレーニングをしなくても、みんな普段から普通に考えているのでは?とお思いの方はいるかもしれませんが、そんなことはありません。考えているようで、あまり考えていないのが現代の日本人の特徴の一つです。なぜ考えないのかというと、不況だとは言え、日本はとても平和で裕福な国なので、特に考えることをしなくても、ただなんとなく生きているだけでも、十分に暮らしていくことが出来てしまうからです。このような状況では、思考力アップは望めません。電車や自動車が発達した現代では、運動不足になりがちで、意識的に体を鍛えないと、体力アップは望めないのと同じことです。
当塾の考える対話力
対話力とは、自分の伝えたいことを相手に適確に伝え、同時に相手の伝えたいことも十分に理解し、お互いに円滑に「意思疎通することが出来る力」のことです。人は社会において一人では生きてはいけません。人とのコミュニケーションにおいて、言わなくても分かってくれるだろう、ということは絶対にありえませんし、相手の伝えたいことを理解しようと努力しなければ、正しく相手の意志を理解することも出来ません。また、実社会においては、チームワークが必要になることもありますし、自分が何か成し遂げたい時に他の人々を説得していく局面は数多くありますが、そうした状況においても適切な対話力を持ち備えていることは非常に重要なことです。
対話力を高める方法
対話力は、人が人と向き合い話し合うこと、グループにおいてお互いの考えを尊重して意見をぶつけ合う訓練を行うことで高めていくことが可能であると考えています。当塾では、ある題材(テーマ)において、その内容を理解し、自分の意見を持ち、相手に適切に伝え、そのうえで相手の伝えたいことを理解しながら、自分の意見を振り返り、お互いに正しい方向に進んでいくことを繰り返すことで、対話力を高めていきます。対話力も、思考力や体力と同様にトレーニングしなければ身に付くことはありません。
諸外国ではこのような対話力向上を目的とした授業はよく行われていますが、日本では多くを語らないことが美徳とされるような悪しき慣習があることなどの理由からか、昔からこのような授業は行われていないため、多くの日本人が伝統的に対話力に欠けています。
思考力、対話力を身に付けることで以下のような力が身につきます。
1 | 現状置かれている状況に応じて何をすべきかを常に考えて判断をしたうえで目標(長期的、短期的)の設定を行うことができる客観的状況理解力・発想力・判断力・決断力。 |
2 | 自分の目標に向けた行動指針・計画を具体的に作成できる計画力。 |
3 | 目標に向けた行動を続けることができる実行力・継続力・集中力。 |
4 | これまでのことを振り返り、自己評価をすることができる分析力。 |
5 | 身につけた知識を深化させることや新たな分野への拡大をする必要性などを、知的好奇心を持って認識し、次のステップに繋げていくことができる発展力。 |
6 | 状況に応じて軌道修正を柔軟に行い、適切な方法を選ぶことができる応用力・決断力。 |
7 | 自分の考えをまとめ、相手に明確に伝えることができる表現力。 |
8 | 相手の伝えたいことを理解することができる言語理解力。 |
9 | お互いに信頼感を持ち相手を尊重したうえで、お互いの意見を擦り合わせて、新たな行動・考えに結びつけることができる協調性・創造力・結論力。 |
10 | 社会の常識から逸脱しないように、正しい方向性へと導く道徳力。 |
塾長紹介
岩瀬 政行(理学博士)
経歴:1986年3月 小名木川小学校卒業、1989年3月 開成学園中学校卒業、1992年3月 開成学園高校卒業、1996年3月 東京大学理学部卒業、1999年3月 東京大学大学院理学系研究科修士課程修了、2002年3月同博士課程修了(専門は分子遺伝学)。2002年4月よりペンシルバニア大学にて博士研究員、2005年11月より東京大学大学院で研究員として勤務。2010年4月当塾を設立、現在に至る。